コウモリが家にいるかもしれない、と思ったとき、最初に気になるのは「どこから入ってきたんだろう」ということだと思います。フンが落ちていた、夕方に軒下あたりで何かが飛んでいた、天井裏から音がした。そういう気配から「もしかして」と気づくケースがほとんどで、侵入口がどこかは最初はぜんぜん見えていない。
『ガイノワ』のシンです。今回は、コウモリがどこから入るのか、その侵入口をどうやって見つけるかを中心に書いていきます。闇雲に対策グッズを買うより、まず「どこから入っているか」を確認することが先です。そこが分かると、次の一手がずっと具体的になります。
1〜2cmの隙間から入ってくる
家に住みつくコウモリの多くは、アブラコウモリという種類です。体長は5センチ前後、体重は5〜10グラムほどしかない小さな動物で、体を折りたたむようにして1〜2センチ程度の隙間を通り抜けることができます。
これだけ小さいと、「ここから入れるわけがない」と思うような場所でも油断できません。瓦と瓦のずれ、換気口の枠まわり、窓サッシのパッキンの劣化部分、エアコン配管を通している穴のまわり。どれも、何年かのうちに気づかないまま広がっていく隙間です。
侵入口になりやすい場所
どこから入るかは、家の構造によって違います。ただ、よく出てくる場所はある程度決まっています。
- 屋根の瓦・板金の浮きや隙間
- 換気口・換気扇の排気口まわり
- 軒下(屋根と壁の境目あたり)
- エアコン配管を通している穴のまわり
- 戸袋・シャッターボックスの隙間
- 外壁のひび割れ・つなぎ目の隙間
このなかでも、屋根裏への侵入は特に気づきにくいです。瓦屋根は経年で少しずつ浮いてくる箇所があり、人の目が届きにくい高さにあるため、気づいたときにはかなり長く使われていたというケースも珍しくありません。
フンの位置が侵入口を教えてくれる
侵入口を探すとき、まず見てほしいのがフンの落ちている場所です。コウモリのフンは黒くて細長い粒状で、5〜10ミリ程度の大きさです。指でこするとボロボロと崩れるのが特徴で、硬くて崩れにくいネズミのフンとはそこで見分けられます。
フンが落ちている場所の真上や真横に、侵入口がある可能性が高いです。ベランダの片隅、窓枠の下、エアコン室外機のそば、換気口のフードの下。こういった場所にフンがまとまって落ちていたら、そこを中心に上を見上げてみてください。壁や板材に黒ずみがついていれば、出入りしている痕跡です。

フンの場所と侵入口は、わりと近いことが多い
夕方の観察で出入りを直接見る
フンで候補を絞ったら、夕方に外から家を観察してみるのが一番はっきりします。コウモリは日没直後、18時から19時ごろに餌を求めて外に出てきます。この時間帯に、屋根や軒下まわりを外から静かに見ていると、どこかから飛び出す様子が見えることがあります。
2〜3日続けて観察すると、毎回同じ場所から出てくるのが確認できます。一度だけでは風向きや状況で見えないこともあるので、何日か続けて見るほうが確実です。懐中電灯は暗くなる前に用意しておいて、観察中はなるべく動かず、コウモリには触れないようにしてください。
朝も確認できるタイミングがある
コウモリは早朝、日の出前の5時から7時ごろに巣へ戻ります。夕方と逆の流れで、外から戻ってくる様子を観察できます。夕方に出てくる場所を見逃したときは、翌朝早起きして同じ場所を見てみるのも手です。
夕方と朝で2回チャンスがあると考えると、侵入口の特定はそれほど難しくありません。ただ、屋根の高い位置にある場合は、地上から見えない角度になることもあります。双眼鏡があると便利で、高所への無理な確認は避けるほうが安全です。
自分で見てよい範囲と難しい場面
フンの位置の確認と、夕方・朝の観察は自分で進めてよい範囲です。侵入口の候補が1階付近や目の届く場所にあれば、金属メッシュやパテで封鎖を試みることもできます。ただし封鎖は、コウモリが完全に外に出たあとに行うのが原則で、中に残ったまま塞いでしまうと別のトラブルにつながります。
屋根の上や2階より高い場所の確認と封鎖、複数の侵入口が疑われるケース、屋根裏に何匹もいる様子がある場合は、自分だけで対応するのは難しくなってきます。侵入口を一箇所だけ塞いでも、別の場所からまた入ってくるということが起きやすいからです。
- 業者に相談したい目安
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侵入口が屋根や高所にある/複数の場所からフンが見つかる/観察してもどこから出入りしているか特定できない/一度封鎖したが再び気配がある
侵入口を特定してから動く理由
忌避スプレーや超音波グッズを試す前に、侵入口を把握しておく理由がひとつあります。追い出しに成功しても、入れる隙間が残っていればまた戻ってきます。コウモリの帰巣本能は強く、追い出してから封鎖までに時間が空くと当日中に戻るケースもあります。
逆に言えば、侵入口が特定できて確実に封鎖できれば、再発のリスクはかなり下がります。グッズに頼る前に、まず「どこから入っているか」を確認する。この順番が、結果的にいちばん無駄の少ない動き方です。封鎖に使う金属メッシュは3ミリ以下の目のものを選ぶと、隙間を通り抜けられにくくなります。
確認の手順をまとめておくと動きやすい
コウモリの侵入口を見つけるには、フンの位置から候補を絞り、夕方か朝の出入りを観察して場所を確認する、という流れが基本です。1〜2センチの隙間でも入れるので、換気口まわり、瓦の浮き、エアコン配管の穴まわりは特に丁寧に見てみてください。
高所の確認や複数の侵入口が絡む場合は、自分だけで完結させようとしないほうが安全です。まず地上から見える範囲でフンと出入りを確認して、それをもとに状況を整理してから動くと、業者に相談するときも話が通りやすくなります。
まずは今夜か明日の夕方、18時ごろに家の外に出て軒下まわりをゆっくり見てみてください。フンが落ちている場所と、飛び出してくる場所。その2点が分かるだけで、次の一手がだいぶはっきりします。












