ベランダに小さな黒いフンが落ちていて、「これ、コウモリ?」と思って調べている方も少なくないと思います。似たようなフンを残す動物が他にもいるので、最初の見分けに迷うのは自然なことです。
『ガイノワ』のシンです。今回は、ベランダで見つかりやすいコウモリのフンの見分け方と、清掃に入る前に知っておきたい注意点をまとめました。まずは落ち着いて、フンの状態を確認するところから始めましょう。
コウモリのフンはこう見分ける
コウモリのフンは、長さが5mmから10mm程度、黒っぽくて細長く、よじれたような形をしています。乾燥しているとパサパサで、指でつまむと簡単に崩れるのが大きな特徴です。
ネズミのフンとよく混同されますが、コウモリは昆虫しか食べないため、フンの中に昆虫の足や胴体の破片が混じっていることがあります。割れたフンを確認できる状況なら、そこを見てみると判断の手がかりになります。
また、コウモリのフンは「一か所にまとまって落ちている」のも特徴のひとつです。ねぐらの真下に集中して堆積する傾向があり、ベランダの手すりの下や換気口の周辺に固まっている場合は、そのすぐ上にコウモリが止まっている可能性を考えてよいでしょう。
ネズミのフンとの違いをチェック
パッと見でどちらか判断しにくいときに見比べたいポイントを並べます。
- コウモリのフンは細長くよじれていて崩れやすい
- ネズミのフンはやや丸みがあり、硬め
- コウモリのフンは屋外・軒下・ベランダに集中する
- ネズミのフンは室内の壁際などに広く散らばる
- コウモリのフンは昆虫の残骸が混じることがある
場所と形状を合わせて見ると、どちらか絞りやすくなります。ベランダで見つかって外に集中しているなら、コウモリの可能性は比較的高いと考えていいでしょう。
放置するとどうなるか
コウモリのフンには、ヒストプラズマ菌などの病原体が含まれることがあります。問題になりやすいのは、乾燥して粉じん化したフンを吸い込んでしまうケースです。屋外とはいえ、ベランダで洗濯物を干したり掃除をしたりする場面では、気づかないうちに吸い込んでいる可能性があります。
フンが増えるほどねぐらに使われている期間が長くなり、そのぶん臭いも出やすくなります。量が少ないうちのほうが、自分での清掃もまだ対応しやすい状態です。見つけたら早めに状況を確認しておく方が、あとから後悔しにくいと思います。

量が多いほど、清掃のハードルも上がります
清掃前にやってはいけないこと
フンを見つけてすぐ掃除機で吸い取るのは、実はかなり危険な行動です。掃除機の排気でフンが粉じん化して空気中に舞い上がり、吸い込んでしまうリスクが高まります。ほうきで勢いよく掃くのも同じ理由で避けた方がいい動作です。
また、素手で触れるのも禁物です。使い捨てのゴム手袋とマスクを先に用意してから作業に入ることが、最低限の準備として必要になります。これを後回しにして始めてしまう人が意外と多いので、先に確認しておきたい点として挙げておきます。
自分でできる清掃の手順
少量で屋外のベランダに限られているなら、自分での清掃は一応可能な範囲です。ただし、正しい手順を守ることが前提になります。
- 1. 防護具を着ける
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N95規格以上の防塵マスクと、使い捨ての厚手ゴム手袋を着けてから始める。一般的なマスクではフンの粉塵を防げないことがある。
- 2. フンを湿らせる
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霧吹きや湿ったペーパータオルでフンを少し湿らせてから作業する。乾いたまま触れると粉が舞いやすくなる。
- 3. そっとまとめて密封する
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ちりとりとほうきで静かに集め、ビニール袋に入れて二重にして口を縛る。燃えるごみとして処分できる自治体が多いが、事前に確認しておくと安心。
- 4. 消毒する
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フンがあった箇所にアルコールや次亜塩素酸水系の消毒スプレーをかけて拭き取る。においを残さないことが、再度コウモリが寄り付くのを抑えることにもつながる。
清掃が終わったら、手袋を外す前に手洗いの準備をしておきましょう。手袋を外した直後に流水と石鹸で20秒以上洗うことまでを、作業の一部として考えておくといいです。
業者に相談したい目安
清掃はできても、コウモリが住み着いている状況を自力で変えるのは別の話です。コウモリ自体は鳥獣保護管理法で捕獲・駆除が原則禁止されているため、追い出しや侵入口の封鎖は専門業者に依頼する必要があります。
次のどれかに当てはまる場合は、清掃だけで対応しようとせず、専門業者への相談を先に考えた方が状況が改善しやすいでしょう。
- フンが何度清掃しても繰り返し出る
- ベランダ付近で夕方にコウモリが飛んでいる
- 換気口や軒下にコウモリの姿や痕跡がある
- フンが大量で清掃が困難な量になっている
- 天井裏や壁の中に気配を感じる
繰り返すフン被害は、ねぐらが近くにある可能性が高い状態です。清掃を続けながら様子を見るよりも、侵入口や住み着き場所を確認してもらう方が、結果的に早く落ち着くケースが多いです。
フンを見つけたら、まずここから
ベランダのフン被害は、見つけたときにどう動くかで、その後の対応がずいぶん変わります。まず「コウモリかどうか」の見分けをしっかり確認して、清掃が必要なら防護具を先に揃えてから始める。この順番だけ守れば、最初の一歩は落ち着いて踏み出せます。
清掃後もフンが繰り返し出るようなら、コウモリが止まれる場所を作り続けている状態かもしれません。そのときは清掃よりも先に、ねぐらの状況を確認することを考えてみてください。自分で見てよい範囲と、業者に頼む範囲を分けておくことが、あとから判断を急がずに済む大きな違いになります。
フンが出た場所の真上を、一度だけ確認してみてください。ねぐらになりやすい隙間や軒の形が目に入ったら、それだけでも次の判断材料になります。











