ハチ駆除は自分でできる?危険な巣と業者に頼む目安

こんにちは。軒下や庭木にハチの巣を見つけると、自分で駆除できないかと考える人も多いと思います。まだ小さく見える巣なら、市販の殺虫剤で何とかできそうにも感じますよね。

ただ、ハチの種類や巣の場所を見誤ると、作業を始めたあとに逃げ場がなくなることがあります。費用を抑えたい気持ちがあっても、先に自力対応の線を引いておきたいところです。

『ガイノワ』のシンです。今回は、ハチ駆除を自分でできる条件だけでなく、防護不足で手を出さないほうがよい場面まで、暮らしの中で判断しやすい順番に沿ってお伝えします。

目次

自分で駆除できる巣は少ない

先に押さえておきたいのは、自宅にできたハチの巣だからといって、すべて自分で駆除できるわけではないことです。巣の小ささだけを見て、安全かどうかを決めることもできません。

自力対応を検討できるのは、ハチの種類を確認でき、低い位置にある初期の小さな巣など、かなり限られた状況です。

スズメバチと思われる場合や、巣の内部が見えない場合は、この時点で自分での駆除を候補から外します。判断に迷う巣へ近づき、種類を確かめようとする必要もありません。

自力対応を考えられる範囲

種類を見分けられ、手の届く低い場所にあり、まだ作り始めと考えられる小さな巣です。

自力対応を避けたい範囲

スズメバチの巣、大きく育った巣、高所や閉鎖空間にある巣、種類を判断できない巣です。

その場で判断できない場合

巣へ近づかず、離れた位置から見える範囲を自治体の窓口や専門業者へ伝えます。

最初に巣の種類と場所を見る

自分でできるかを考えるときは、殺虫剤を用意する前に、巣の形と設置場所を確認します。ただし、確認のために巣の真下へ立ったり、枝をかき分けたりするのは避けてください。

アシナガバチの巣は、六角形の巣穴が外から見える形が一般的です。スズメバチの巣は外側が覆われ、丸みのある形になるものが多いものの、作り始めは似た形に見える場合があります。

形だけで決めつけるのではなく、壁の中や屋根裏へハチが出入りしていないかも見ます。巣が見えないのに同じ隙間へ何度も戻るなら、建物の内側に巣がある可能性も考えます。

小さく見えることと安全は別なんですよね

離れた場所から確認すること

巣へ近づかなくても確認できることはあります。室内の窓越しや十分に離れた場所から、巣の高さ、周辺を飛ぶハチの数、人が通る場所との距離を見ておきます。

わたしなら、飛んでいるハチを追いかけるより、どの方向へ戻っていくかを先に見ます。ここで一度止まり、巣が露出しているのか、隙間の奥にあるのかを切り分けます。

確認する内容を増やしすぎる必要はありません。相談するときに伝えやすい項目は、次の五つです。

  • 巣がある場所とおよその高さ
  • 巣の外側が覆われているか
  • 六角形の巣穴が見えるか
  • ハチが戻る隙間があるか
  • 玄関や通路に近い場所か

巣の大きさを測ったり、近くから写真を撮ったりする必要はありません。離れた位置から分かる範囲だけでも、自治体や業者へ相談する材料にはなります。

自力対応を考える三つの手順

ハチ駆除を自分でできるか迷ったときは、道具を買う前に三段階で考えます。どこか一つでも判断できなければ、次の作業へ進まず相談へ切り替えます。

とくに、ハチの種類を推測したまま作業方法を探し始めると、危険性の高い巣まで自分で扱えるように感じてしまいます。最初の確認を省かないことが、自力対応の線引きになります。

進め方は、次の三つに分けると考えやすくなります。

  • 手順一 種類を離れて確認する
  • 手順二 高さと逃げ道を見る
  • 手順三 防護と周囲を確認する

巣が小さくても、種類が分からない、高い位置にある、退避できる場所がないという状況なら自力対応には向きません。三つすべてを確認できることが前提です。

やらないほうがよい駆除方法

自分で何とかしようとしても、巣を棒で落としたり、ホースで水をかけたりする方法は避けます。巣へ直接衝撃を与えるため、複数のハチが一斉に出てくることがあります。

壁の穴や軒の隙間を先にふさぐ方法も勧められません。内部に巣があれば、戻れなくなったハチや巣の中にいたハチが、別の隙間から室内へ出てくる場合があります。

掃除機で吸う、袋をかぶせる、可燃性のスプレーを大量に使うといった方法も危険です。ハチだけでなく、転倒や火災など別の事故につながるおそれまで出てきます。

避けたい方法考えられる危険
棒や道具で巣を落とす強い刺激を受けたハチが一斉に飛び出す
ホースで水をかける巣を落とし切れず周囲へハチが広がる
出入口を先にふさぐ別の隙間や室内側へ移動することがある
脚立の上で作業するハチを避けた拍子に転落するおそれがある
火や煙で追い払う建物や植木へ燃え移る危険がある

防護服がないなら始めない

長袖、帽子、手袋を着ければ駆除できると思うかもしれません。しかし、一般的な衣服はハチの駆除を前提に作られておらず、首元や袖口、裾などに入り込む隙間があります。

自治体によっては専用の防護服を貸し出している場合があります。ただし、防護服を借りられたことだけで、安全な作業条件がすべてそろうわけではありません。

薬剤を使う位置、巣までの距離、逃げる方向、周囲にいる人への配慮まで考える必要があります。装備や作業方法に不明点が残るなら、そこで始めない判断をします。

高所と閉鎖空間は手を出さない

軒下の二階部分や屋根の近くに巣がある場合、ハチだけでなく転落にも注意が必要です。脚立の上では、ハチが急に顔の近くへ飛んできても、落ち着いて退避できません。

屋根裏、床下、物置の奥、壁の中も自力対応には向かない場所です。狭い場所では逃げる方向が限られ、薬剤を使ったあとにハチがどこへ移動するかも見えません。

ここは費用だけで決めたくないんですよね。巣を取る作業より、作業中に何か起きたとき安全に離れられるかを先に見たほうが、判断を急がずに済みます。

季節が進んだ巣ほど慎重に見る

ハチの巣は、作り始めの時期から徐々に大きくなり、巣の中で活動するハチの数も変化します。以前に見たときは小さかったからといって、現在も同じ状態とは限りません。

数日ぶりに見たら出入りするハチが増えている、巣の外側が広がっているという場合は、自分で対応する候補から外します。成長した巣ほど、作業時の反応を読みづらくなります。

庭木の剪定や草刈りを始めてから、茂みの中の巣に気づくこともあります。ハチが繰り返し同じ場所へ入っているなら、機械や枝で刺激せず、作業をいったん止めてください。

業者に頼む目安を先に持つ

スズメバチと思われる巣や、種類を判断できない巣は、専門業者への相談を先に考えます。巣の形を確かめるために近づくのではなく、離れた場所から分かる情報を伝えます。

高所、屋根裏、床下、壁の中、植え込みの奥にある巣も、業者へ頼む目安です。玄関や通路、隣家との境界付近など、人を遠ざけにくい場所も自力対応には向きません。

家族にハチに刺されて強い症状が出た経験がある場合も、費用より安全を先に考えたい場面です。巣の大きさだけでなく、周囲の人や建物の状況まで含めて判断します。

種類や巣の状態

スズメバチの可能性がある、種類が分からない、巣が大きい、ハチの出入りが多い状態です。

巣が作られた場所

高所、屋根裏、床下、壁の中、狭い物置、植え込みの奥など、退避しにくい場所です。

周囲の生活環境

玄関や通路に近い、子どもが通る、隣家との距離が近いなど、人を遠ざけにくい状況です。

相談時に伝えておきたい内容

業者や自治体へ相談するときは、ハチの種類を正確に言い当てる必要はありません。見える範囲の事実を分けて伝えるほうが、状況を共有しやすくなります。

巣がある場所、およその高さ、形、大きさ、ハチの出入り、人が通る場所との距離を伝えます。撮影する場合も、安全な室内や遠い場所から撮れる範囲にとどめます。

見積もりを取る場合は、駆除作業だけでなく、巣の撤去や作業後の確認まで含まれるかを聞きます。高所作業などで追加費用が出る条件も、依頼前に確認しておきたいところです。

相談前にまとめておきたい内容は、次のとおりです。

  • 巣を見つけた場所
  • 地面からのおよその高さ
  • 見える範囲での巣の形
  • ハチの出入りのおよその数
  • 人が通る場所との距離

状況を伝えたうえで、作業内容と料金を聞きます。電話だけで金額が決まらない場合もあるため、現地確認後に何が追加される可能性があるかも確かめてください。

自治体の対応範囲も確認する

ハチの巣への対応は自治体によって異なります。私有地の巣を自治体が駆除する地域もあれば、相談や業者案内、防護服の貸し出しのみを行う地域もあります。

そのため、自宅の敷地に巣ができたら、住んでいる自治体の公式案内を一度確認します。対応していない場合でも、相談先や地域の専門団体が掲載されていることがあります。

賃貸住宅や集合住宅では、巣のある場所によって管理会社や大家への連絡が先になる場合もあります。共用廊下、外壁、植栽など、自分の判断で作業できない場所には触れません。

刺されたら安全な場所へ離れる

駆除をしていないときでも、庭仕事や通行中にハチに刺されることがあります。刺された場所の近くに巣がある可能性を考え、まずはその場から静かに離れます。

安全な場所へ移動したら、傷口を流水で洗い、冷やします。針が残っている場合は無理に押し込まず、状態を見ながら取り除きます。口で毒を吸い出す方法は避けてください。

息苦しさ、全身のじんましん、吐き気、めまい、意識の変化などが出た場合は、重いアレルギー反応の可能性を考え、速やかに救急要請や医療機関の受診へつなげます。

巣に近づく前に自力の線を引く

ハチ駆除を自分でできるのは、種類を確認でき、低い位置にある初期の小さな巣などに限られます。種類、場所、防護、退避する方向のどれかに不安があれば、そこで止まります。

自力で取れる方法を探す前に、離れた場所から巣の位置と高さを見て、自治体の対応範囲を確認してください。それだけでも、危険な作業を勢いで始めずに済みます。

今日できる小さな一歩は、巣へ近づくことではありません。窓越しや離れた場所から状況を確認し、自分で扱わない条件に当てはまるかを先に見てみてください。

情報は更新時点のものです。最新情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

この記事を書いた人

「ガイノワ」シン

害獣・害虫の被害や対処法、業者の選び方、料金の見方を、『ガイノワ』がひとつひとつわかりやすく解説しています。

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