屋根裏から音がするな、と気づいたとき、最初に頭に浮かぶのはネズミでしょうか。でも物音の種類や場所によっては、テンが入り込んでいる可能性もあります。テンとネズミとでは、対応の考え方がずいぶん変わってきます。
『ガイノワ』のシンです。今回は「屋根裏にテンがいるかもしれない」と感じている方に向けて、物音・フン・においの見方と、次の一手を考えるための話を書きます。
いきなり業者に連絡する前に、まず今の状態が何を示しているのかを確認することが先だと思っています。
テンが屋根裏に入るとどうなるか
テンは体がイタチより一回り大きく、動き回るときの音もそれなりに響きます。深夜から明け方にかけて天井をドタドタと走る音、壁の中を伝わるような鈍い音がするなら、ネズミの「カサカサ」や「チチッ」という音とは少し違う質感があります。
屋根裏に住み着くと、フンや尿が断熱材に染み込んで悪臭のもとになります。フン自体に含まれる菌類が繁殖し、ダニやノミが発生しやすくなるのも、放置したときに出やすい二次被害のひとつです。
物音だけで判断しにくい理由
屋根裏に入る害獣はテンだけではありません。ネズミ・ハクビシン・イタチなど複数が候補に上がります。物音の大きさはひとつの手がかりになりますが、音だけで確定するのはむずかしい。そこでフンとにおいを組み合わせて見ていくと、判断の精度が上がります。

音だけで決めようとすると、どうしてもブレるんですよね
テンは同じ場所にくり返しフンをする「ためフン」の習性があります。屋根裏の一角にフンがまとまって見つかるようなら、テンやイタチ系の可能性が上がります。ネズミは移動しながら散らばるように排泄するため、見つかり方に違いが出ます。
フンとにおいから確認したいこと
テンのフンは長さ5〜10cm程度で、太さがあり、黒褐色で湿り気を帯びていることが多いです。食性が雑食なため、フンに昆虫の残骸や果実の種が混じることもあります。ネズミのフンよりひと回り以上大きいので、見比べると区別しやすいサインです。
においは、アンモニア臭のようなツンとした刺激が強めに出ることがあります。ネズミの場合も独特のにおいはありますが、テンは体が大きい分、においの広がり方が違うと感じる方も多いようです。天井に染みが出てきた場合は、尿が断熱材にかなり染み込んでいる可能性があります。
- テンのフンの目安
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長さ5〜10cm・太め・黒褐色・湿り気あり。同じ場所に複数まとまって見つかる「ためフン」の形で出やすい。昆虫の残骸が混じることもある。
テンが好む侵入口のパターン
テンは体が柔軟で、わずかな隙間からでも入り込めます。よく確認されるのは、軒先の面戸板(めんどいた)のずれ、屋根瓦の重なりのゆるみ、通気口まわりの劣化といった箇所です。築年数が経った住宅は、気づかないうちにこうした小さな開口が出てきていることがあります。
2階の窓近くに木の枝が届いていると、そこを伝って屋根に上がってくることもあります。テンは夏(7〜8月)が繁殖期で、この時期に屋根裏への侵入が増える傾向があります。物音の季節感も、原因を絞り込む手がかりのひとつです。
今すぐ避けたい対応
テンは鳥獣保護管理法の対象で、許可なく捕獲することはできません。「追い出せばいい」と思って自分で捕獲器を仕掛けると、法律上の問題になります。市販の忌避剤で一時的に行動を抑えることはできますが、侵入口を塞がないと戻ってきます。
また、フンに直接素手で触れることも避けてください。菌やダニが含まれている可能性があり、処理にはマスクと手袋が最低限必要です。自分で屋根裏に入って確認したい気持ちは分かりますが、高所・狭所での作業は思ったより危ない場面もあります。
自分で見てよい範囲
フンの形・大きさ・まとまり方を確認する、においの出ている場所をおおまかに特定する、天井のシミや変色を観察する、こういった「サインの確認」は自分でできる範囲です。
次のような点を順に見てみると、状況が整理しやすくなります。
- 物音が聞こえる時間帯(夜中・明け方・日中)
- フンの大きさと、まとまって出ているか散らばっているか
- においが出ている方向・場所
- 天井にシミや黄ばみが出ていないか
- 屋根まわりや通気口付近に目立つ隙間がないか
この5点だけでも、業者に相談するときに「何が起きているか」を伝えやすくなります。
相談したい目安
物音が続いて3日以上たつ、フンやにおいの範囲が広がっている、天井にシミが出てきた、このあたりで一度相談することを考えてよいと思います。テンの場合、長く居着くほど断熱材への被害が深刻になり、作業の範囲も広がりやすくなります。
どの害獣かが分からなくても相談できます。「物音がする、フンらしきものがあった」という段階でも、業者は状況の聞き取りから始めてくれるところが多いです。
物音に気づいたら、まず確認から
屋根裏の音が何日も続いているなら、今の段階でサインを確認しておくことに損はありません。フンの形、においの場所、物音の時間帯、この3点だけでもメモしておくと、相談のときに話がスムーズになります。
テンかどうかをはっきり確かめるには、専門家に屋根裏を見てもらうのがいちばん確実です。自力でフンを除去しようとして被害を広げてしまうケースもあるので、処理は相談後に判断するほうが安心です。
「何がいるのか分からない」という状態がいちばん判断しにくい。まず見えるサインを整理して、そこから次の手を決めれば十分だと思います。焦って動く前に、今の状態を落ち着いて確認することから始めてみてください。












