テン駆除後の侵入口封鎖|再発しやすい場所と塞ぎ方の注意点

屋根裏からテンを追い出したあと、「これで終わった」と感じたのに、しばらくして同じ場所から音がし始めた、という話は少なくありません。テンの駆除で一番難しいのは、追い出しそのものより、追い出した後に侵入口をどう塞ぐかの部分かもしれません。

『ガイノワ』のシンです。今回は、テン駆除の仕上げとして必要になる侵入口の封鎖について、気をつけたいポイントを整理しました。「もう来ないだろう」と思ってから再発するパターンと、その前にできることを中心にお伝えします。

目次

追い出しだけでは終わらない理由

テンは、一度ネグラとして使った場所に戻ろうとする傾向があります。自然界では樹洞などをネグラにする動物ですが、住宅地ではその代わりとして屋根裏が使われるケースが増えています。においや巣の気配が残っていれば、同じ個体が戻ることも、別の個体が入ってくることもあります。

追い出しに成功したとしても、入ってきた穴がそのままであれば、再侵入を防ぐ手立てがありません。封鎖は「駆除の仕上げ」ではなく、再発防止の中心的な工程と見たほうが現実に合っています。

テンが入りやすい場所はどこか

屋根裏への侵入口として多いのは、屋根の瓦のずれ、軒天の破損、通気口の網の劣化、破風板の隙間、外壁と屋根の取り合い部分などです。テンは運動能力が高く、2メートル程度は幅跳びができるとされています。屋根に近い樹木や物置があれば、そこから軽々と移動してきます。

農林水産省のマニュアルには、体重約1kgのテンが5cm角のワイヤーメッシュを通り抜けた記録があります。「これくらいなら大丈夫」と思う隙間でも、テンにとっては十分な通路になることがあります。封鎖するときは、5cmより小さい目の素材を選ぶのが基準のひとつです。

5cm以上の隙間は、テンには「開いた扉」と同じです

封鎖前に確認したいこと

封鎖で一番やってはいけないのは、テンがまだ中にいる状態で穴を塞いでしまうことです。屋根裏に閉じ込められたまま死亡した場合、腐敗臭が長期間にわたって残り、解体してみるまで原因が分からないケースもあります。追い出しが完了しているかどうかを確認してから、封鎖の作業に入ることが先決です。

繁殖期(春先から夏にかけて)には、子どもが屋根裏にいる場合があります。この時期に封鎖を急ぐと、親と子どもが分断されたり、子どもを閉じ込めたりするリスクがあります。時期によっては、封鎖のタイミング自体を業者に相談してから決めたほうがよい場面もあるということは頭に置いておいてください。

封鎖に使う素材と注意点

一般的に使われる素材は、パンチングメタルや溶接金網(目の細かいもの)、防獣パテなどです。テンは力があり、薄い金網や針金程度では引きはがされてしまうことがあります。実際に、軽い金網で封鎖したものの、翌日には取り除かれて再侵入されたという事例も報告されています。

目安として、金属素材であれば厚みと固定の強度が重要です。素材だけでなく、どう固定するか、隙間なく当てられているかのほうが、実際の効果を左右することが多い。自分で施工する場合は、固定がしっかりできているかどうかを翌日もう一度確認する、という手順を入れておくと安心です。

  • 目の大きさは5cm未満の金網・メッシュを選ぶ
  • 薄い針金だけの素材は避ける
  • 固定はビス止めや専用接着剤で確実に行う
  • 施工後の翌日に固定状態を再確認する
  • 通気口は専用の防獣カバーに交換するのが確実

高所の作業は転落リスクがあります。屋根の上に乗って作業が必要な箇所については、自分で判断しすぎず、業者に任せることを検討してください。

定期点検をどう考えるか

封鎖が終わっても、数ヶ月後に素材が劣化したり、別の隙間が生じたりすることがあります。特に屋根まわりは、雨や風の影響で少しずつ状態が変わっていきます。テンは新たな隙間を見つけ出す能力が高く、「一度塞いだから安心」と思って放置するのが再発のひとつのパターンです。

業者によっては、封鎖後の定期点検を施工内容に含めているところもあります。見積もりや契約の際に、アフターフォローや再点検が含まれているかどうかを確認しておくと、後から「また再発した」となったときの対処がしやすくなります。保証の範囲と期間も、依頼前に聞いておきたいポイントです。

点検でチェックしたい主な箇所

屋根の瓦のずれ・割れ、軒天の破損、通気口のカバー状態、外壁の隙間、破風板まわりの劣化。封鎖した箇所だけでなく、周辺の隙間も合わせて見ておくと見落としが減ります。

業者へつなぐ目安

封鎖を自分でやってみたが、どこが侵入口か特定できない、屋根の上の作業が必要になる、封鎖したはずなのにまた音がするという場合は、業者に相談するタイミングだと思っています。侵入口の特定から封鎖まで一括でやってもらえる業者であれば、自分で見落としていた隙間も含めて対処してもらえます。

その際、見積もりの段階で「封鎖作業の範囲」「再発した場合の対応」「保証の期間と条件」の3点を確認しておくと、あとから困りにくい。追い出しだけで終わる業者と、封鎖・清掃・点検まで含む業者では、金額だけでなく再発リスクの想定が違います。

封鎖と点検、この順番を守る

テンの再発防止で中心になるのは、追い出し後の封鎖と、封鎖後の定期的な状態確認です。この2つをセットで考えていないと、どこかのタイミングで再び音が戻ってきます。封鎖は一度やれば終わりではなく、素材の状態と新たな隙間の有無を確認する流れを続けることで効果が持続します。

自分でできる範囲は限られています。侵入口の特定が難しい、高所の作業が必要、封鎖しても再発するという状況になったら、業者への相談を前向きに考えてみてください。見積もりを取ること自体は、何も決めなくてもできます。

封鎖した箇所を翌日もう一度見に行く、というのは地味に思えますが、実際にそこで「外れかけていた」「隙間が残っていた」と気づくことがある。急いで終わらせようとすると、その一手間を省いてしまいがちなので、少しだけ時間を作って確認してみてほしいと思います。

情報は更新時点のものです。最新情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

この記事を書いた人

「ガイノワ」シン

害獣・害虫の被害や対処法、業者の選び方、料金の見方を、『ガイノワ』がひとつひとつわかりやすく解説しています。

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